コミュニティの作り方

このブログ記事は、Movable Type Advent Calendar 2014 の9日目です。

Movable Type のAdvent Calendar ですが、今回はちょっと視点を変えて「コミュニティ」について考えてみたいと思います。コミュニティにもいろいろな種類がありますが、今回は、インターネットを媒介としたオンラインコミュニティの作り方、盛り上げ方について考えます。

コミュニティの作り方、盛り上がり方にはいろいろな方法がありますが、成功しているコミュニティはおおむね以下の様なプロセスを繰り返して、盛り上がっていると感じています。

  • 見つける
  • 接する
  • 共有する
  • ともにつくる
  • 広げる
  • 続ける

コミュニティを盛り上げる6つのプロセス

最初の「見つける」は、仲間を「見つける」ことを指します。あるキーワードについて興味をもつ、関心をもつ。そのキーワードを元に、同じキーワードに関心をもつ仲間を見つけること。これが、すべての始まりとなります。インターネットでは、比較的自分の興味対象と、同じものに興味を持っている人を見つけやすいと思います。

次に「接する」。接し方にはいろいろな形があります。

  • 挨拶を交わす
  • 意見交換をする
  • 対応する

一番軽い接触は「挨拶」でしょう。とくに話題がなくても、挨拶なら気軽に交わすことができます。人間関係の基本は、挨拶と言われるとおり、すべてのコミュニケーションの基本ですね。

次に、意見交換をする。お互いが何を考えているか、どのような思いを持っているかを伝え合います。コミュニティのキーワードに対して、思い入れが強い人は、その発信力も強いことでしょう。

一方で、オンラインコミュニティはお互い顔が見えないメディアなので、どうしても起こってしまう「言葉のすれ違い」という問題があります。このすれ違いに「対応する」のが、スムーズなコミュニティ運営にとって、とても重要な事です。

そして、「共有する」。共有にも、いろいろな形があります。

  • 情報の共有
  • 場所の共有
  • 時間の共有

オンラインで発言しあうことは、視点を変えると 「お互いの情報を共有しあっている」 状態です。情報を共有することは、相互理解につながります。

さらに、実際に 「会ってみる」。あうことは、つまり 「お互いの存在場所を共有している」 状態です。場所を共有すると、互いの存在をより強く意識することができます。

情報を交わし合い、場所を共有すると、お互いの時間が重なっていきます。すなわち 「時間」 の共有です。時間を共有することで、コミュニティの結びつきはより強くなっていきます。

お互いの理解が進み、結びつきが深まると、次のステップ 「ともにつくる」 に進むことができます。 「つくるもの」 は、いろいろな形があります。勉強会かも知れません。飲み会の企画かもしれません。あるいは、大規模な創作活動かもしれません。いずれにせよ、「ともにつくる」 ことで、コミュニティという目に見えない人々の集合は、その 「形」 を表します。 「つくり、あらわす」 ことで、互いの絆はより深まります。

そして、コミュニティを 「広げる」。もし、何かを 「つくる」 行為が楽しく、有意義なものだったら、それを人に伝えたくなるのは自然なことです。自分の活動や仲間を人に伝え、さらに仲間を広げていく。仲間を広げることは、コミュニティの活性化において、欠かせない要素の一つです。

最後に 「続ける」。続けることは、実は一番大変です。一時的な情熱で何かを成し遂げることは、案外できるものですが、継続にはより多くの情熱やパワーが必要になります。逆に言うと、ある程度の期間において 「続ける」 ことができると、そのコミュニティはますます豊かに、広がりを持つことでしょう。

多かれ少なかれ、コミュニティは上記のプロセスを繰り返すことで、盛り上がり、より実りが多いものになるのだと考えています。逆に言うと、コミュニティの運営に悩んでいる場合、上記のプロセスをどのように実現するか、実際に当てはめていくと、解決策が見えてくるかもしれません。

今年(2014年)は、Movable Type のコミュニティが盛り上がり始め、花開き始めた年でした。来年以降も、このコミュニティの盛り上がりが続くことを願って、Advent Calendar の9日目の記事としたいと思います。