昨日のブログ記事で
「MTのextlibを利用したPerlモジュールの利用」について記述したところ、いつもお世話になっているToI企画のタクさんからメッセージをもらいました。
タクさんは、ToI企画のブログ上で、種々様々なMT向けプラグインを提供している凄腕開発者です。いつも勉強をさせていただいております。
以下、extlibの利用について、ご指摘をいただいたのは
・MT4.2からは、プラグインディレクトリ内にextliというディレクトリを作成して、モジュールを配置することによって、利用可能となる。これは、アメリカのMovableTpe.orgに書かれている。
http://www.movabletype.org/documentation/developer/other-common-directories.html
・extlibにPerlもモジュールを入れていると、優先的にそのディレクトリを読みにいってしまう。つまり、サーバー自体のPerlモジュールがアップデートされて最新版に更新されても、Mt自体はextlib配下の古いモジュールを読みにいってしまう可能性があるため要注意
(例:File::Tempが2.0だったとして、 extlibに入れたFile::Tempが1.0だったすると、プラグイン内での利用に限らずMT全体で、1.0のFile::Tempが優先で使われてしまうようになる)
とのことでした。タクさん、いつもありがとうございます!
これらを考慮すると、extlibへPerlのモジュールを配置するのは、諸々注意した上で行う必要がありそうです。extlibディレクトリの利用については
・まず、サーバーおよびMTのextlibがデフォルトで持っているモジュール類を確認した上で
・必要な場合のみ、最小限のモジュールを各プラグイン内にextlibディレクトリを作成して利用する
のがベターといえそうです。
皆様におかれましても、extlibディレクトリの利用についてはご留意ください。
シックスアパートから、Movable Typeのフォーク版ブログとして「Melody」が発表されました。
以前
「MTはCMSとしてはっきりエッジを立たせ、ブロガー向けにはオープンソースの別ブランド立てたほうが良いのでは?」
と、床屋談義レベルで書いたことがありますが、まさしくそのとおりの製品戦略をとってきた事になります。少々びっくり。
床屋談義その1
床屋談義その2
床屋談義その3
さて、「MTからフォークしたブログ向けオープンソース」と位置づけられているMelodyですが、そうなると当然気になるのは「MTOS」の存在です。
おそらく、シックスアパート社内では、既に製品のマッピングについて、ある程度位置づけと整理を行ったうえで、Melodyのリリースを行ったと思われます。
そもそもMTから派生したオープンソースとしては「MTOS」がオリジナルなわけで、この両者の住み分けはどうなるのでしょう。
以前に、シックスアパートの製品マッピングを考察したことがありましたが、例によって、無い知恵を絞って考えて見ました。
WebSig24/7 MT4分科会の感想は前回まで終了です。
ここでは、番外として「MTに期待したい、CMSとしての仕様」について、いろいろと書いてみたいと思います。
WebSig24/7 MT4分科会第3回勉強会レポートの第3回目は、MTの持つコミュニティパワーとCMSとしてのマーケティングのお話です。
■□ 「MTコミュニティ」の構成層
MTは、2009年時点で
・日本国内のトップシェアを持つCMS
・ブログシステムとして最も認知されているブランドのひとつ
であります。
今でこそ「CMSシステムとしてのMT」の認知度が高まっていますが、元をただせば純然たるブログシステムから発達してきたシステムです。
図をご覧ください。
これは、MTのユーザー層分布を概念化したものです。
ピラミッドの一番下は、いわゆる「ブロガー」としてのMTユーザー層。
もっとも利用者層が多いと思われる層です。
5/16、秋葉原で行われた「WebSig24/7 MT4分科会第3回勉強会」に参加してきました。
今回のお題は「Movabel Type4.25の新機能(Motion、Action Streams等)を学ぶ」というものでした。
いろいろな「気づき」があったため、複数回に分けてブログを書きます。
それぞれのテーマは以下のとおり。
- MTがMotionを実装した理由は。MTはCMS、ブログいずれを志向するか
- Motionとは何か、どう活用できるのか、提案するとしたらどう行うか
- MTが持つコミュニティパワーについて
の3つです。今回は「MTがMotionを実装した理由は、MTはCMS。ブログいずれを志向するか」について記述します。
お仕事では、会社の方針で(ほぼ)100%、MTを使用しています。
しかし、個人的には、ウェブCMSとしては「MODx」を非常に評価しています。
案件によっては「MTよりもMODxが適している」と思う場面がたびたび存在します。
「MODxは難しくって・・・」というブログを良く見かけます。
個人的には、これは単に「慣れ」の問題か、日本語情報の量の問題だろうと思っています。
というわけで、今日は、主にMTユーザーの視点から、「MODxってどんなCMSなの?」という疑問についてご紹介します。
昨年11月に、「MTのプラグインの情報源」をとりまとめてから早半年。
その間に、プラグイン開発に関するドキュメント類がそろってきました。
既に各方面で紹介されておりますが、改めてご紹介します。
昨年11月にリリースした「EasyWorkflow」をバージョンアップし、0.3としました。
主な修正点は以下のとおりです。
- テンプレート変換を、コールバックによる書き換えに変更しました。
0.2までのEasyWorkflowを利用すると、alt-tmplによる置換が無効になっていましたが、今回のバージョンからalt-tmplを併用可能です。また、他の管理画面変更系プラグインとの併用も可能です。(仕様により、EasyWorkflowと共存できないプラグインも存在すると思われます。ご了承ください。) - MT4.25に対応を行いました。
ダウンロードページからご利用ください。
※ご利用の際は、適用ブログ・ウェブサイト、もしくは適用した皆さんがお持ちの個人プラグから、当該ページへリンクを張っていただくと幸いです。
私事で恐縮ですが、5,6年ほど前にインターネットのシステム会社に在籍したことがあります。その会社は、100%オリジナルの国産CMSをパッケージ化して、法人向けにソリューション販売を行っておりました。
「CMS」という言葉は誰も知らない頃です。Googleで検索しても、日本語ページの検索結果が千数百件しかなかったことを良くおぼえています。
当時は、アメリカの動向を見て、あえて「CMS」という名前を使って営業展開を行いました。CMS以外にも、CRM、サポートシステムなどを組み合わせたスイートパッケージのようなラインアップでした。競合も「インターウォーブン」「ドキュメンタム」とか、Sierがかつぐようなエンタープライズパッケージで、価格も数百万円していました。
おかげさまで、そのCMSは、分不相応にも様々な企業様に導入いただきました。しかし、当時の会社はCMSから別の事業へ軸足を移すことになり、ほぼ同時期に僕も退職しました。
バラク・オバマ大統領、Twitterに登録しているのですね。知らなかった。
フォローされている人数が14万人っていうのは、すごいような、少ないような。
この記事は「MTはソーシャルの夢を見るのか?」の続きです。予定では先にソーシャルメディアについて論考するつもりでしたが、先にこちらから手をつけます。
先に結論を書くと、
- MT→WPの流れは、本質的には「再構築の重さ」に起因する問題ではない。
- 『MT=CMS』というマーケティング戦略、機能性を追及してきたシックスアパートのスタンスから、『ブログを使うなら、これからはWordPressかな』というイメージが相対的に増加してきたせいではないか
- 2009年1月の時点なら、ブログはWordPress、CMSに使うならMovable Typeの方が使い勝手が良い
というのが僕の感想です。以下、論証します。
最近改めて「ソーシャル」というキーワードと、日本国内のMTユーザーの動向について、気になり始めています。
僕はMTに限らず「CMS」というキーワードを、現在~ここ数年における自分の「軸」にしようと思っています。
CMSについて考えるとき、日本においてはどうしても、シェアが高い「Movable Type」についての考察を外せません。
そこで数回に分けて、自分の考えをまとめる意味で
「MTがおかれた立ち位置と目指す方角」
「ソーシャルというキーワード」
「MT⇔WP」の移行について
などを書いてみたいと思います。
CMSやプログラムが絡む開発の際に、とても重宝する「Xampp」。
ウェブサーバーのApache、Perlやphpなどのプログラミング言語、データベースのMySQLも使えて便利です。
ただ、デフォルトで使用していると、Image::magickやCrypt::DSAなど、いくつかのモジュールが欠けた状態での利用となってしまいます。Movable Typeでは、画像のサムネイル生成にImage::magickやGDを利用するため、この状態ではサムネイルの生成機能が働きません。
MTは元々ブログから発達してきたので、CMSとしてみると今一つ物足りない機能が多い・・・と思いませんか。
たとえば、時限公開。CMSなら「○月○日○時○分に公開して、×月×日×時×分に公開終了」って当たり前にある要件ですが、MTはデフォルトでは、なぜか「公開終了」の概念がない。
(ブログは「記録→公開」に本義があるため、公開終了の概念がないのが当然なのですが)
たとえば、絞り込み検索。「AかつBの記事を検索して表示」させたい、と思いませんか。
自分で勉強して、いつかこういうプラグインが作れるようになったら良いなあ・・・と思ってたら、とっくの昔に実現してプラグイン化している方がいました。ToI企画さんです。
http://www.toi-planning.net/
http://tec.toi-planning.net/
時限公開を実現する「Period」、カテゴリによる検索を実現する「CategorySearch」、など、かゆいところに手が届くプラグインがそろっています。さらに、プラグイン開発用のデバッグツールまで配布しています。すごい。(絞り込み検索は、大量にデータが存在する際のレスポンス速度など、もし実案件で導入する場合はきちんとパフォーマンス測定する必要がありますが)
こういうツールを見ていると、様々な要望を実現することができるわけで、いろいろ試しに作ってみたい、と思ってしまうわけです。実際に、テストサイトを作ってレポートしてみようかな。
すみません、タイトルは半分釣りです。MTはもちろんよくできたシステムです。テンプレートの代替機能が充実していて、コアに直接手を加えなくても済むところなど、他のオープンソース系CMSを触っていると素直に「すげー」と感嘆します。他のCMS、特にオープンソース系では、機能強化を行うときは当たり前のようにコアに手を入れることが多くて、この一点だけでもMTのすごさが感じられます。
ただ、それでもMTなみに機能を持ったブログ、CMSは数多あります。
米国でMT以上の利用率を誇るWordPressと比較すると、MTはWordPressを意識したバージョンアップを志向しているのが良く分かります。どちらかというと、WordPressのフォロワーのようにさえ見受けられることがあります。また、高機能CMSとして定評の高いjoomlaなどに比べると、コア部分の機能やプラグインの豊富さ、高機能さなども、MTがJoomlaよりもはるかに抜きんでているとは思えません。
では、MTのすごさはどこにあるのでしょうか。
その前に、今一度MTのリリースから振り返ってみます。
MTの4.xから、3.xまでの「ブログ記事(エントリー)」という概念に、「ウェブページ」という概念が加わりました。この違いが、いまひとつ分かりづらいという方も多いのではないでしょうか。
この「ブログ記事」と「ウェブページ」の違いは、個人的に非常に重要だと思っていますし、MT4.xシリーズ以降を使いこなすキーワードのひとつだと思います。ここでは、ブログ記事とウェブページの違いを説明します。
ブログ記事(エントリー)とウェブページの概念
そもそも「ブログ記事」と「ウェブページ」の違いはなんでしょうか。簡単な概念図を書いてみました。
ブログ記事およびブログは「ウェブログ」が語源であるとおり、基本的には「日々の日記や記事を積み重ねていくシステム」です。このため、時間軸によるコンテンツ増加が原点となります。
この、時間と共に増えるコンテンツを整理するための発想がMTでいう「アーカイブ」になります。アーカイブは、日別・月別・年別など、時間軸を基準としてコンテンツを仕分けるの役割を果たします。
一方の「ウェブページ」はどうでしょうか。例えば企業サイトの場合、通常は「オープンした瞬間にコンテンツがそろっている」のが当たり前で、時間と共にコンテンツの量が増加するとは限りません。また、ウェブページは企業としての事業サービスが増えたり減ったり、新事業ができたりすることで増減します。
このため、コンテンツの分類分けは「時間」よりもむしろ「そのコンテンツがどんなジャンルの情報をに属するか」という、書類整理の感覚に近くなります。これが、ウェブサイトでは「ディレクトリ構造、ツリー構造による管理」につながっていきます。
本来、ウェブサイトとブログの情報は質が違うため、ブログをCMSとみてウェブサイト管理に使うのは、構造的に無理があります。MT3.xの頃のウェブ制作会社は、さまざまなテクニックを駆使して、MTをCMSとして使用してきましたが、「なんだかCMSとしてはつくりづらいなぁ」と思った方も多いのではないでしょうか。
一方、企業でも時間軸でコンテンツが増えるものがあります。「ニュースリリース」や「IR情報」です。ブログは、このニュースリリースなどに非常に向いています。
このように、ブログとウェブページは、本来的に違うものです。そして、MTは「ブログシステム」だったので、一般的なCMSとして捕らえると、結構構築が大変でした。
この弱点をカバーするのが「ウェブページ」という機能です。ウェブページは時間軸によるコンテンツ増加を気にせず、ディレクトリ単位でページを増減できます。この「時間軸でコンテンツを管理するかどうか」の観点で考えると、ウェブページとブログページの管理の概念がより分かりやすくなると思います。
MTの4.xから、3.xまでの「ブログ記事(エントリー)」という概念に、「ウェブページ」という概念が加わりました。この違いが、いまひとつ分かりづらいという方も多いのではないでしょうか。
この「ブログ記事」と「ウェブページ」の違いは、個人的に非常に重要だと思っていますし、MT4.xシリーズ以降を使いこなすキーワードのひとつだと思います。ここでは、ブログ記事とウェブページの違いを説明します。
ブログ記事(エントリー)とウェブページの概念
そもそも「ブログ記事」と「ウェブページ」の違いはなんでしょうか。簡単な概念図を書いてみました。
ブログ記事およびブログは「ウェブログ」が語源であるとおり、基本的には「日々の日記や記事を積み重ねていくシステム」です。このため、時間軸によるコンテンツ増加が原点となります。
この、時間と共に増えるコンテンツを整理するための発想がMTでいう「アーカイブ」になります。アーカイブは、日別・月別・年別など、時間軸を基準としてコンテンツを仕分けるの役割を果たします。
一方の「ウェブページ」はどうでしょうか。例えば企業サイトの場合、通常は「オープンした瞬間にコンテンツがそろっている」のが当たり前で、時間と共にコンテンツの量が増加するとは限りません。また、ウェブページは企業としての事業サービスが増えたり減ったり、新事業ができたりすることで増減します。
このため、コンテンツの分類分けは「時間」よりもむしろ「そのコンテンツがどんなジャンルの情報をに属するか」という、書類整理の感覚に近くなります。これが、ウェブサイトでは「ディレクトリ構造、ツリー構造による管理」につながっていきます。
本来、ウェブサイトとブログの情報は質が違うため、ブログをCMSとみてウェブサイト管理に使うのは、構造的に無理があります。MT3.xの頃のウェブ制作会社は、さまざまなテクニックを駆使して、MTをCMSとして使用してきましたが、「なんだかCMSとしてはつくりづらいなぁ」と思った方も多いのではないでしょうか。
一方、企業でも時間軸でコンテンツが増えるものがあります。「ニュースリリース」や「IR情報」です。ブログは、このニュースリリースなどに非常に向いています。
このように、ブログとウェブページは、本来的に違うものです。そして、MTは「ブログシステム」だったので、一般的なCMSとして捕らえると、結構構築が大変でした。
この弱点をカバーするのが「ウェブページ」という機能です。ウェブページは時間軸によるコンテンツ増加を気にせず、ディレクトリ単位でページを増減できます。この「時間軸でコンテンツを管理するかどうか」の観点で考えると、ウェブページとブログページの管理の概念がより分かりやすくなると思います。
MTには、なぜか「ブログの記事リストをページ送りする」という概念がありません。このため、何も設定しないと、縦にだーっと長いブログ記事になるか、あるいはあらかじめブログの設定で定義した記事数で、表示が終わってしまいます。
これらの不都合を回避するのが「Pagebute」です。MTの導入企業として著名なスカイアークシステムさんのプラグインです。
MTには、なぜか「ブログの記事リストをページ送りする」という概念がありません。このため、何も設定しないと、縦にだーっと長いブログ記事になるか、あるいはあらかじめブログの設定で定義した記事数で、表示が終わってしまいます。
これらの不都合を回避するのが「Pagebute」です。MTの導入企業として著名なスカイアークシステムさんのプラグインです。
Movable Typeでkeywordsを指定する場合、通常はブログ記事の「キーワード」もしくは「タグ」のデータをそのまま使うということになると思います。当ブログでは、タグ欄に記事に関するキーワードを埋め込んでいるため、
「ブログ記事のタグに列挙されている言葉をカンマ区切りで表示」
という処理になります。このMTタグの書き方は以下のとおりになります。