経験則的に、CMS案件で大事なことをピックアップしてみました。
10個にしたのは、なんとなく切りが良いからで、深い意味はありません。すみません・・・。
案件のコンサルテーションを行うときに気にするべきこと
1・サーバーとネットワークのセキュリティポリシーは真っ先に確認しましょう
CMSを導入するサーバーでは、禁止されているプログラムやモジュールがあるかもしれませんし、CMSで動作に必要なポートがあいていないかもしれません。
共用サーバーの場合は比較的おおらかなポリシーのものが多いですが、専用サーバーを立てているクライアントの場合は真っ先に確認したほうが良いです。場合によってはCMS専用サーバーを立てる必要がるあるかもしれません。
また、サーバーによっては接続手段を制限しており、FTPやSFTPの接続を許可しないサーバーもあります。こういう場合、構築時の作業手順はもちろん、構築後のワークフローにも影響があります。
この記事は「MTはソーシャルの夢を見るのか?」の続きです。予定では先にソーシャルメディアについて論考するつもりでしたが、先にこちらから手をつけます。
先に結論を書くと、
- MT→WPの流れは、本質的には「再構築の重さ」に起因する問題ではない。
- 『MT=CMS』というマーケティング戦略、機能性を追及してきたシックスアパートのスタンスから、『ブログを使うなら、これからはWordPressかな』というイメージが相対的に増加してきたせいではないか
- 2009年1月の時点なら、ブログはWordPress、CMSに使うならMovable Typeの方が使い勝手が良い
というのが僕の感想です。以下、論証します。
最近改めて「ソーシャル」というキーワードと、日本国内のMTユーザーの動向について、気になり始めています。
僕はMTに限らず「CMS」というキーワードを、現在~ここ数年における自分の「軸」にしようと思っています。
CMSについて考えるとき、日本においてはどうしても、シェアが高い「Movable Type」についての考察を外せません。
そこで数回に分けて、自分の考えをまとめる意味で
「MTがおかれた立ち位置と目指す方角」
「ソーシャルというキーワード」
「MT⇔WP」の移行について
などを書いてみたいと思います。
すみません、タイトルは半分釣りです。MTはもちろんよくできたシステムです。テンプレートの代替機能が充実していて、コアに直接手を加えなくても済むところなど、他のオープンソース系CMSを触っていると素直に「すげー」と感嘆します。他のCMS、特にオープンソース系では、機能強化を行うときは当たり前のようにコアに手を入れることが多くて、この一点だけでもMTのすごさが感じられます。
ただ、それでもMTなみに機能を持ったブログ、CMSは数多あります。
米国でMT以上の利用率を誇るWordPressと比較すると、MTはWordPressを意識したバージョンアップを志向しているのが良く分かります。どちらかというと、WordPressのフォロワーのようにさえ見受けられることがあります。また、高機能CMSとして定評の高いjoomlaなどに比べると、コア部分の機能やプラグインの豊富さ、高機能さなども、MTがJoomlaよりもはるかに抜きんでているとは思えません。
では、MTのすごさはどこにあるのでしょうか。
その前に、今一度MTのリリースから振り返ってみます。
速報レベルですが、オープンソースCMSのMODxが、一気に2.0へリビジョンアップするようです。
http://modxcms.com/forums/index.php/topic,27343.msg166074.html
MODxは日本でも徐々に普及し始めていますが、バージョンが1.0以下というのが心理的な壁になっている人も多いようで、本格的に触るのをためらっている人も多いようです。MODxのリビジョンが2.0.0になることで、「これか本格的に触ってみよう」と思う方も出てくるかもしれません。
モデレータとして、いろいろやることが増えそうです。
2.6ベータ版を触っていて気づきました。
・・・と思ったら、結構前に話題になっていたみたいですね・・・。
これはすごそうです。
CMSのコンサルタント、それも大型案件をこなすと分かるのですが、バージョン管理は結構要望が多いのです。
誰が最終的にその原稿を触ったか、どこを変更したかが分かるというのは、作業責任のあいまいさを回避するために、大企業や公共系の案件では特に好まれます。
2.5.1でも相当やられましたけど(このブログもWP2.5.1だけど)2.6もすごそうです。さすがWordPress。
MODxやMTでバージョン管理機能がつく日も近そうですね。
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Movable Typeの4.2リリースが迫っております。6/26にはプロネット向けのミーティングも行われたようですね。
(僕はいけませんでしたが、資料は後で見ました)
個人的には、MT4.1でだいぶ「CMS」らしくなったと感じましたが、MT4.2ではさらに「法人ユース向け、B to B向け」の性格が強くなってきました。それは以下のような部分から感じられます。
・デザインテンプレートのポリシーが4.0、4.1から変更されている
テンプレートセットの仕様が変更されています。これはウェブデザイナーなど、仕事として・CMSとしてMTを使うユーザーには喜ばしい変更でしょうが、個人で利用してたユーザーには、あまり嬉しくない変更ではないでしょうか?
・サーバサイドインクルード機能、テンプレートごとのキャッシュ機能強化
これも職業的なウェブデザイナーにとっては喜ばしいのですが、個人レベルのブログで使っている人にははっきり言ってあまり関係が無い機能と言えなくもない。
・コミュニティソリューション機能の強化
個人でコミュニティを本格的に作るのであれば、「ブログ」システムよりはSNSやポータルコミュニティ向けのCMSを選べばよいし、そもそもシックスアパート社にはコミュニティ強化ブログ「vox」が存在するわけで、個人ユーザーならvoxを使ったほうがはるかに楽だし簡単。
というわけで、
「個人向けのブログはもうWordPressやプロバイダーのブログシステムが担えばよい、MTははっきりB to B向けのCMSソリューションとして舵を切るのだよ」という姿勢が鮮明になった気がします。
これは4.0、4.1から感じられてきたことではあるけれど、これまではまだ「個人向けブログ」の色彩が残っていたところがあります。それが、どんどんなくなってきているなぁ・・・というのがMT4.2の仕様を見た感想です。
MTの強みは何よりも「法人体がサポートをしている」安心感と「ユーザー数の多さ、日本語情報の多さ」による安心感の2つです。そこを突き詰めて、どんどん「企業向けのCMSといえばMT」というブランドを強く打ち出したいのでしょう。