エウレカセブンAO 第17話 「ラ・ヴィアン・ローズ」感想

エウレカセブンAOの物語に散りばめられた、様々な謎が少しづつ解き明かされ始めた、そんなエピソードでした。

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今回のエピソードでは、下記の事柄がキーファクターだったように思います。

  • 超兵器(クォーツ・ガン)による歴史改変と、ヨハンソン白書
    • ヨハンソン白書と、スカブコーラルのない世界
    • トゥルースとエレナの存在
  • エウレカが透き通った姿で、アオの前に現れる理由
  • 死者を蘇らせるナル
  • アオは、母親を取り戻すために引き金を引けるのか

超兵器(クォーツ・ガン)による歴史改変と、ヨハンソン白書

シークレットを殲滅した超兵器には、「クォーツ・ガン」という名前が付けられたようです。クォーツ・ガンの使用で、歴史自体が変わってしまったことを知ったアオは呆然。そりゃそうですよね。チーム・ハーレクインのラジクマールも、クォーツ・ガンの影響に感づいているようです。

ヨハンソン白書と、スカブコーラルのない世界

サブサブタイトル「Johannson’s book」という言葉通り、今回はヨハンソン白書と呼ばれる書物を中心に、これまでの謎解きが始まりました。前回、および第9話で感じていた違和感が、証明された形になりました。

AO世界の裏側には、明確に、僕達が住んでいる「現実世界」が平行して存在している、という状況ですね。僕が9話を見たときに、ぼんやりと「スカブコーラルって、核エネルギーのメタファーなのかなあ」と感じていたのは、半分当たっていて、半分は違っていた感じです。

気になるのは

  • 「交響詩編」の世界の元になったのは、AO世界なのか、我々が住んでいる現実世界なのか

ということです。これは、考えてもあまり意味がないことですが(そして、劇中で謎が明かされるか分からないですが)、エウレカとレントンが出会う歴史と地続きなのは、どちらなんだろう。

トゥルースとエレナの存在

トゥルースとエレナは、やはり「歴史が変わってしまうこと」について、何かを知っているようです。ただ、二人とも「AO世界は、何かが歪んでいる、変わってしまった世界」だということは知っていても、「元の世界がどうであって、何が正しいのか」については、確信的なことは何一つ持っていないように思えるんですよね。

この2人の存在は、物語にどのような影響を与えていくんだろう。

エウレカが透き通った姿で、アオの前に現れる理由

今回、明らかにされた「透き通ったエウレカ」の理由。10年まえ、スカブバーストを食い止めるために、クォーツと姿を消してしまったエウレカは、その後、時間と空間の間で不確かな存在としてさまよっている。

AO世界でアオに語りかけるエウレカは、10年前から、まだ(エウレカの中の感覚では)数日しか立っていない状態、ということが判明しました。

これで、今まで登場した「3人のエウレカ」の正体がすべてはっきりしたことになります。交響詩篇の流れから言うと

  1. スカブコーラルの消失を調査中、突然タイムスリップして、アオの前に現れた、妊娠中のエウレカ。ニルバーシュtype0と共に現れる。彼女はその後、スカブバーストの中のニルバーシュとともに、姿を消す(もとの時間帯に戻ったのかどうかは不明)
  2. AO世界の10年前、アオをお腹に宿した状態で現れたエウレカ。アオが乗ることになるニルバーシュとともに現れる。アオを出産後、迫害される。その後、スカブバーストを食い止めるために出撃。1の段階で、イビチャと会っていた。作戦行動で一緒になったイビチャに話しかけ、驚かれる。アオのことを思いつつ、クォーツとともに姿を消す。
  3. 2の直後から、時間と空間のはざまをさまよい続けるエウレカ。エウレカの中では、2から数日程度の時間しか経っていない。ときどきホログラムのような姿で、アオの前に現れる

という整理になります。まるで「交響詩編」のダイアンのような立ち位置です。あるいは「時をかける少女」のような存在、というか。

エウレカが透き通った状態のままで物語が終わっちゃうんでしょうか、それはやだなあ。なんども書いている通り、アオとエウレカ・レントン親子に、少しの間でよいから、親子の邂逅の時間があってほしいです。

レントン、早くエウレカとアオを助けに来てくれー。

死者を蘇らせるナル

今回新たに出てきた謎の一つ。スカブから転げ落ちて、死んでしまった人を生き返らせてしまう。これはもう、自然の摂理に真っ向から逆らっているわけで、鋼の錬金術師の「真理の扉」が見たら、すぐに両腕両脚を持って行きかねないぐらいの場面です。

スカブコーラルを利用して、時間軸そのものをねじ曲げることができるようになったのでは?その能力で、エウレカを未来からAO世界にタイムスリップさせたのかな。

アオは、母親を取り戻すために引き金を引けるのか

物語の最も大きなテーマの一つになりそうです。時間と空間のはざまをさ迷い続けるエウレカ。そして、母親であるエウレカを取り戻したいアオ。そのために、一度はクォーツ・ガンを使おうとするが、歴史に与える影響を考えると、どうしても引き金を引くことができない。しかし、母親を取り戻すためには、自分が覚悟を決めるしかない。アオは、母親を取り戻すために、世界を変えてまで自分のエゴをつき通せるのか。

思えば、「交響詩編」の世界でも同じようなシーンがありました。世界の崩壊を救うために、自分を犠牲にしようとしたエウレカ。永遠に一人きりの時間を過ごすはずだったエウレカを、もとの世界に引き戻したのはレントン。「おれのとなりにはエウレカが必要なんだ!」と叫び、エウレカを永遠の孤独から救ったのは、レントンのエゴそのものでした。そして、その決断が、結果的に「交響詩編」の中の地球を救った。

アオは、母親を取り戻すために、引き金を引けるのか?

このあたり、レントンがアオに何かのきっかけを与えそうな気がします。レントンからアオに渡される言葉は、やっぱり「ねだるな、勝ちとれ。さすれば与えられん」なのでしょうか。

ガゼルの動向が気になる

今回、悩めるアオが相談相手に選んだのは、ガゼルでした。同じ島育ちながら、繊細で、自分の存在意義に自信を持てないアオと違って、ガザルは良くも悪くも「この世界(=AO世界)」に執着しているんですよね。それも、決して今の状態が良いと思ってはおらず、「自分がこの世界を変えてやる」という意気込みを持っている。アオとは似ている部分も異なる部分も、ともに大きく持ちあわせる存在で、ある意味アオと対照的です。

これまでの流れを見ると、ガゼルは狂言回しに近い立ち位置なのですが、物語が進むにつれて、ガゼルの存在がアオに対して何かの影響を与えそうです。果たしてそれは、アオを救うものなのか、突き放すものなのか、あるいはアオの決意を促すものなのか。こちらも要注目。