OpenSource World、CMSコミュニティと利用者の距離、他雑感

ブログに書くのが遅れましたが、7月2日に「OpenSource World 2009」に行ってきました。
以下、雑駁な極私的所感です。

■1・東京国際フォーラムはアクセスしやすいけど、狭い

開催場所は、有楽町にある「東京国際フォーラム」。ビジネスの展示会からアーチストのライブまで、催し物の幅が広い場所です。
東京ビッグサイトや幕張メッセと比べて、アクセスが良く、移動しやすい。
ただ狭いので、来場者10万人、などのメガ展示会にはやっぱり向かない感じですね。

■2・来場者は少なかった

最終日の午後に行ったのですが、来場者数は想像以上に少なかったです。
先般ビッグサイトで行われた「ウェブ2.0マーケティングExpo」に比べると、正直「こんなものかなあ」と、予想外。 展示内容が業務系システム提案中心だったため、この不景気の真っ最中ではそこまで予算が回らない、といったところでしょうか。

■3・.orgエリアは盛り上がっていました。

NTTコムウェア様のご好意で、各オープンソースコミュニティが出店を開くのが「.orgパビリオン」エリア。 ここは、他ブースに比べて人が集まっていました。
ビジネス的な商談会というよりも、情報交換会(OSCにノリが近い)といった雰囲気でした。

■4・Drupalの日本コミュニティが活性化している

アメリカの圧倒的な知名度、普及率に比べて、日本ではいまひとつ存在感の薄い「Drupal」ですが、ユーザー会によるブースが出展されていました。
ひとしきり話を伺ったところ、日本のコミュニティ参加者が増えているようで、勉強会も少しづつ開催されているとのこと。
これから、日本のCMSにおける目玉になりそうです。

■5・Typo3のトーマスに再会

春のOSCでディベートをした、Typo3マスター・トーマスさんと再会。
スイスのスノーフレーク社が日本に法人を設立し、そこの代表取締役に納まったらしい。びっくり。本腰入れて、日本でTypo3を展開するようです。

日本でのビジネスはどう?と聞いたら、一言

「Fresh!」

と返ってきた。新鮮、という意味でもあろうし、全てがこれから、という意味でもあろう。いろんな意味で味わい深い言葉でした。

■6・ezPublishも出展していました

ウェブマーケティング会社として非常に著名な、ミツエーリンクスさんが推している「ezPublish」も出展しておりました。

ミツエーさんがezPublishを抱えたのは、やっぱりphpの本家「Zend」が絡んでいるCMS、というのもひとつの理由かな・・・と、深読みしてみたり。

■7・CMSのパネルディスカッション

各CMSのユーザー会から、参加者を募って行われたパネルディスカッション「CMS大集合」。内容は「我々は最近こんなことやっている」といった、状況報告会でした。

各システムの説明、その他は各ブースで各自が聞く、という形式。

これはこれで、現在のCMSコミュニティの状況を一覧できて面白い企画だと感じました。

一方、各ブースで話をきくと、結構濃い話が聞けて、情報交換としては非常に有益な一方、CMS同士をうまく比較できない、という側面もありまして。

CSSNiteのように、お客さんを集めて集中的にショートプレゼンをする方式の場合、フラットな状態で比較、参照できるのがメリットなんだなあ、と改めて思いました。


■8・CMSコミュニティ同士の情報交換は活発だったが、本来の「ユーザー」が少なかったような気がする

CMSのパネルディスカッションを聴講されていたのは、25-30人ぐらいでした。
そのうち一部は、関係者だったりして、実際に「CMSの情報収集」のために来た人はさらに少ないことでしょう。

この辺、先日行われた「CSS Nite LP, Disc6」の、300名近くの来場者と比べると、非常に対照的でした。

現在、CMSはオープンソースが中心で、そういう意味ではOSCやOpenSource Worldにブースを構えるのはきわめて自然です。

一方で、CSS Niteのように

「土曜日、入場料を払ってまで」

CMSの情報を知りたい人たちが300名もいる。彼らは、おそらくビジネスにおけるツールとして、あるいは実際に利用を検討しているエンドユーザーとして、ある意味「眼の色を変えて」情報を探している方々だったと思います。

そういった、「本来のCMS ユーザーは、あまりOSCやこの手のビジネス展示会には来ない」のだろう、と改めて思いました。

CMSの情報交換会、勉強会というのは、けっこうあちこちで行われているのですが(そして僕自身も参加者なのですが)、今のところオープンソースCMSは「作り手」と「使い手」が出会う場所があんまり無いのだな、ということを再発見してしまった展示会でもありました。

この辺のギャップをどう埋めていくのかが、これからのCMSコミュニティの課題なのでしょう。自省もこめて、いろいろと発見のある展示会でありました。