宇多田ヒカルの歌詞における「君」「あなた」の出現数の変化
この前、映画「エヴァンゲリヲン 破」を吉祥寺で見てきました。
今回の主題歌も、前回の「序」に引き続き、宇多田ヒカルさん(以下、敬称略)の「Beautiful World」でしたね。
本当に良い歌です。 この曲が収録されたアルバム「Heart Station」を、久々に何度も聞き返しております。
ところで、僕は以前は、宇多田ヒカルがあまり好きではありませんでした。
デビュー~絶頂時の彼女の曲は、どちらかというとストレートな「恋愛ソング」が多く、独特の「情念」「重さ」を感じて、ちょっと好みから外れていたのです。
それが、「Heart Station」を聞いたときは
「とても良い歌が多いなあ」
「このアルバム、大好きだなぁ」
と感じ、何度も聞き返しております。
なんでこんなに印象が変わったんだろう?と、自分なりに考えてみたところ
「宇多田ヒカルの曲世界が、以前と変化しているせいではないか」
と気がつきました。
■ 歌詞における「二人称」の出現回数の変化
「Heart Station」以降の歌世界では、ストレートな恋愛表現は控えめになり、歌に込められた世界観が変わっているため、以前と印象が異なるんだ、と気がつきました
この感覚が正しいかどうかを確かめるために
「宇多田ヒカルの、アルバムごとの歌詞を分析」
してみます。
彼女のアルバムは、ヒット曲が比較的前半に集まっています。そこで、彼女の代表的なアルバムの1-4曲の歌詞における「君」「あなた」「You」「Darling」などの二人称代名詞の出現回数を集計してみました。
以下、その結果です。
- First Love
(Automatic、Movin' on without you、In My Room、First Love)
・・・ 27回 - Distance
(Wait&See~リスク~、Can You Keep A Secret?、DISTANCE、サングラス)
・・・ 45回 - Deep River
(SAKURAドロップス、traveling、幸せになろう、Deep River)
・・・ 11回 - ULTRA BLUE
(This Is Love、Keep Tryin'、BLUE、日曜の朝)
・・・ 17回 - Heart Station
(Fight The Blues、HEART STATION、Beautiful World、Flavor Of Life -Ballad Version-)
・・・ 9回
・・・というわけで、「Heart Station」は他のアルバムに比べて、「君」「あなた」といった二人称の出現回数が減っています。
これはつまり、恋愛的な視点である「あなたと私」の世界から、「あなたと私、それ以外のみんな」という、第三者までをカバーした世界の歌が多くなってきているということでしょう。
僕が感じた「変化」は、ストレートな恋愛表現以外にも「人に対する愛情や優しさ」みたいなものが前面に出るようになり、歌詞や音楽性がより深くなっていることの表れではないかと感じます。歌詞に込められた世界観の視点が、デビュー当初の「二人に関する事柄」よりも、「二人以外の世界、人々」にまで広がることで、やや高くなっているとも言えます。
このあたりに、「Heart Station」以降における、宇多田ヒカルの変化・曲の世界観の変化が表れている、と言えるのではないでしょうか。
■ 要するに「宇多田ヒカルはやっぱり良いよね」ということで
・・・とまあ、お遊びはおいといて、要するに
「最近の宇多田ヒカルは前にもまして良いよね。魅力的だよね」
ということを言いたかっただけです。んで、今日もアルバムを聞いているのでありました。


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