ラジオ英会話を聞いている理由、続けている理由、お勧めする理由
先日、いつものように「ラジオ英会話」のテキストブックを買いに行ったところ、これまたいつものこの時期のように「4月から始めるNHK語学講座」みたいなパンフレットがおいてありました。
中を見たところ、いくつか番組編成は変わるようですが、遠山先生の「ラジオ英会話」は新年度も続くようです。やったー。4月からもお世話になります。
というわけで、2年ほど前にNHKのラジオ講座を始めて以来、「ラジオ英会話」は僕のメインの英語勉強法です。かれこれ2年、ときどきサボりながらも、毎日のように通勤電車の中で聞いております。
ほかには「smart.fm」と「Lang8」を併用していますが、「メインの学習法は何?」ともし聞かれたら、やはり「ラジオ英会話」という答えになるでしょう。もうひとつは、ネット上の掲示板(CMSやソフトに関する情報交換ボード)上での、海外技術者とのやり取りになります。
時代が変わっても、「英語勉強するならNHKのラジオ講座だよ」という人が多いですが、僕も同感。社会人の方には特にお勧めできると思います。
演出家でもあり、ラジオなどのパーソナリティで活躍している鴻上尚史さんは、10年ほど前にロンドンへ演劇留学にいったことがありますが、彼が渡英前に日本で英語の勉強に使った教材が、やはり「ラジオ英会話」だったそうです。
(このあたりのくだりは、氏の著作「ロンドン・デイズ」に書かれております。)
なぜ、僕がラジオ英会話にはまったのか、そしてなぜお勧めしたいのか、個人の思い入れをたっぷり含めて書きたいと思います。
なぜラジオ英会話を聞き始めたか
僕の子供はまだ小さいため、僕個人の都合で外出の時間を作ることがまだ難しい環境にあります。
このため、英会話学校や外出が伴う英語学習は、生活リズムに合わなかったのです。
そこで「やはりラジオ英会話かな、お金もかからないし、工夫次第では自分の好きな時間にできるし」と思い、始めた次第です。
なぜラジオ英会話なのか、なぜ「ビジネス英会話」ではなかったか。
一般的に、NHKのラジオ講座は「ビジネス英会話」が最高峰レベルとされています。2010年は「実践ビジネス英語」と題して放送されるようです。
一度聞くと分かるのですが、最高峰の噂どおり、スピーキング速度は速く、使われている語彙・熟語もそれなりに高度なものが多いです。
一方、ラジオ英会話は、一見すると「よく知っている単語」が多く、ある程度の英語学習者にとっては「優しいテキストだな・・・」と思う方も多いかと思います。
(かつてAllAboutのガイドを務めた中田達也さんは、当時のビジネス英会話プログラム「やさしいビジネス会話」で英語を勉強されたそうです)
僕も最初は「どうせだから思いっきり難しいテキストで勉強してみようかな」と思ったのですが、伊藤サムさんの著作
「英語はやさしく、たくさん」
を読んで、ちょっと考え方を変えました。
英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ) 
伊藤サムさんは、日本の英語新聞社として有名なThe Japan Timesで編集局長を務めた方だそうです。
著書で述べられているのは、書名どおり
「難しい英単語や熟語がならんだ、難解な文章を読むよりも、読みやすくやさしい英文を、たくさん読んだほうが結局のところ効果が高い」
といった趣旨でした。
「ジャパンタイムズの編集局長まで勤めた人がそういうのだから、きっとそうなんだろうな・・・」
と思い、比較的読みやすくて単語もあまり難しくなさそうな「ラジオ英会話」を題材にとることに決めたのでした。
結果として、この選択は正解だったように思います。
どこが面白いのか、なぜお勧めできるのか
面白いところを列記すると以下のようになります。
- 遠山先生の軽妙な語り
- リーディング+リスニングの絶妙なバランス間
- 普段なかなか触れる機会がないけど、意外に出てくることが多い「独特の言い回し」の取り上げ方
遠山先生は、とにかく語り口が軽妙で、この講座を聞いていると、「授業」というよりも、どこかのサロンでお茶を飲みながら授業を受けているような気分になります。
この心地よさはなんだろうなあ・・・と考えていたのですが「リズム感」という言葉が浮かびました。遠山先生は語りのリズムがとても良いのです。
テキストは、会話のスキットだけでなく、数十秒間のリスニング問題が毎週挿入されているのですが、会話文章と打って変わって、レベルが一気に上がります。CMや車内アナウンス、カンファレンスのスピーチなど、多種多様なシチュエーションの「語り言葉」をヒアリング問題として出されるので、非常に実践的であります。
また、
「使っている単語一つ一つは簡単だけど、普段の勉強では絶対に覚えられないような言い回し」
が、かなり取り上げられているところも実践的です。
たとえば、英語で
「pretty please with sugar on top」
という言葉があります。なんだか分かりますか?
これは
「お願い、お願い、本当にお願い」
ぐらいの意味になります。子供がおねだりをする際の決まり文句らしいですね。
この前イギリス人の知人とTwitterをやってたら
「pretty please with sugar on topで妻にiPhoneをおねだりしたけど、断られた、とほほ」
見たいな事を書いてまして、まさにこの言葉を使っており「あー、こういうシチューエーションで使うんだなー」と妙に感心しました。
こういう言い回しは、ビジネス英語ではあまり出てこないと思われるため、非常に実践的だなあ、と思うのであります。
日本語でもありますよね?
例えば
「火事場の馬鹿力」
とか
「超おすすめ」
とか、当たり前に日常会話や本に出そうだけど、いわゆる語学学校では出そうにない言葉などが。
このような「英語の授業や、ビジネス的な英語教室ではあまり出ないけど、日常の会話や本には出てきそうな言い回しにたくさん触れることが出来る」のも特徴のひとつです。
どのように聞いているか、勉強しているか
聞き逃しを防ぎ、好きなときに勉強するために、以下のような形をとっています。
- アナログラジオをつけっぱなしにして、デスクトップパソコンにアナログ入力。
- ラジオ留守録ソフトで、ダイレクトに録音、MP3に変換
- ipodに入れて通勤電車で勉強
- 声が出せないので、スキットを聞き取ってノートに英語を書き写し(ディクテーション)
というスタイルをとっています。
ラジオの留守録ソフトをWindowsのタスクに登録して、cron的に「時間前に起動、録音、終わったらWindowsをスタンバイ状態」にしています。
使用しているソフトは「音華」。結構使い勝手がよく、ライセンス登録をして以来ずっと使っています。ラジオ録音ソフトは結構需要があるようで、ネット上には複数のソフトが存在します。現在は、ネット上でストリーミング再生ができるので、それでも良いかもしれません。
mp3に落としたら、ipodで通勤電車中に聞いています。通勤電車では、当たり前ですが声に出して練習・・・というのはちょっと難しい。
このため、テキストの会話を聞きながら「聞き取った英語をノートに書き写す」ことをしています。その際、もごもごと口を動かしています。
これは「ディクテーション」というのだそうで、英語勉強法のスタンダードの一つのようです。書き写してみると、冠詞や複数形、省略形などが意外に聞き取れないのが良く分かります。で、聞き取れないところは、大体自分の身についてない用法が多く、自分の弱点を知ることができます。
実際に声に出していないので、おそらく僕のスピーキングや発音はだめだめだと思います。が、ヒアリングは確かに上がりました。英語のニュースや技術的なカンファレンスのキーノートスピーチなんかは結構聞き取れるようになってきた気がします。
一番大事なのは「ひたすら続けること」
まだ始めて2年しか経っていない自分が言うのもなんですが、やっぱり大事なのは「続けること」だと痛感しています。
一人の先生のテキストをずっと見ていると、ある程度「その先生の癖」「ボキャブラリー」が見えてきます。
「あ、このフレーズ、1年前に聞いたな」など、突然以前の学習がフラッシュバックすることにより、より深く身についていくようです。
おそらく語学の勉強はマラソンと一緒で、一瞬だけペースを上げてもしょうがない。大事なのはマイペースで走り続けること、完走することなのだろうと最近つくづく感じます。というか、なんでもそうなんでしょうね。
というわけで、「英語勉強したい!」という方、ぜひNHKラジオの語学講座を試してみてはいかがでしょうか。

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